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離婚調停が遠方の裁判所で実施される場合の問題

最終更新日:2022年7月30日

1 はじめに

 夫婦の間で離婚の問題が発生し、家庭裁判所の離婚調停を利用する場合、「どこの家庭裁判所で調停を実施するのか」ということを考えなければならない場合があります。
 夫婦が別居をし、互いに近くの場所に住んでいる場合には、どこの家庭裁判所で離婚調停を実施するかという問題は生じません。
 問題が生じるのは、夫婦が互いに離れた場所で別居をする場合です。
 離婚調停を実施する家庭裁判所はひとつですから、夫婦が離れた場所で別居する場合、一方が遠隔地の家庭裁判所に出向いて調停を実施しなければなりません

 今回の記事では、夫婦が離れた場所で別居する場合の離婚調停の実施方法について解説いたします。

2 離婚調停を実施する家庭裁判所はどのように決まるのか

 まずはじめに、「離婚調停を実施する家庭裁判所はどのように決まるのか」について、原則を確認しなければなりません。これを、「離婚調停の管轄」といいます。

 原則として、離婚調停は、「相手方の住所地を管轄する家庭裁判所」において実施されます(家事事件手続法245条1項)。
 ここでいう「相手方」とは、「調停を申し立てられる側」を意味します。

 具体例で考えてみましょう。
 例えば、ある夫婦が別居をし、妻が仙台市に居住し、夫が横浜市に居住しているとします。
 この場合、妻から夫に対し離婚調停を申し立てる場合、管轄の家庭裁判所は横浜家庭裁判所となります。
 逆に、夫から妻に対し離婚調停を申し立てる場合、管轄の裁判所は仙台家庭裁判所となります。
 このように、離婚調停は、どちらから申し立てを行うかによって実施される家庭裁判所が異なります。
 少し不公平なルールにも思えますが、法律の定めがそうなっている以上仕方がありません。

3 遠方の家庭裁判所で調停を実施することのデメリット

 以上のとおり、離婚調停を申し立てようと考えた場合、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所で調停が実施されることが原則です。
 申し立てをする側は、遠方の家庭裁判所で調停を実施することを覚悟しなければなりません。

 しかし、調停が実施される都度遠方の家庭裁判所に出頭することは大変な負担です
 移動時間を確保しなければなりませんし、交通費もかかります。
 これは大きなデメリットです。

4 出頭の手間を省く方法

 調停の都度遠方の家庭裁判所に出頭する手間を省くため、「電話会議システムまたはテレビ会議システム」を利用して調停に参加する方法があります(家事事件手続法258条1項・54条)。
 「電話会議」とは、家庭裁判所から電話をかけてもらい、電話を通じて調停に参加する方法です。
 「テレビ会議」とは、最寄りの家庭裁判所に行き、その家庭裁判所のテレビ会議システムを管轄の家庭裁判所と繋ぎ調停に参加する方法です。
 この方法を利用すれば、調停の都度遠方の家庭裁判所に出頭する手間を省くことができます。

 ただ、電話会議やテレビ会議を利用できるか否かは、家庭裁判所の判断によります。
 電話会議やテレビ会議の利用を希望したとしても、必ず利用が認められる保証はありません
 特に電話会議は、本人確認が難しいこともあり、代理人弁護士を就けない場合には利用が認められにくいのが現状です。
 なお、弁護士に依頼をして離婚調停を行う場合は、電話会議の利用は基本的に認められます

 また、電話会議やテレビ会議を利用する場合であっても、「離婚調停を成立させるときには家庭裁判所に出頭する必要がある」点に注意しなければなりません
 離婚をするか否かは重要な事柄ですから、離婚調停を成立させるときには、家庭裁判所に赴いて、裁判官の面前で意思確認をしなければならないのです。

5 おわりに

 どこの家庭裁判所で調停を実施するかという問題は、わりと切実なものです。
 せっかく離婚調停の申立を決意したのに、手間を恐れて申立ができないということにもなりかねません。
 このようなお悩みを抱えている方がいらっしゃいましたら、一度弁護士に相談してみることをお勧めいたします。

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記事投稿者プロフィール

下大澤 優 弁護士 仙台弁護士会所属 登録番号49627

専門分野:離婚事件、男女関係事件

経歴:静岡県出身。中央大学法学部法律学科、東北大学法科大学院を経て、平成26年1月に弁護士登録。仙台市内の法律事務所での勤務を経て、平成28年1月、仙台市内に定禅寺通り法律事務所を開設し、現在に至る。主に離婚事件・男女問題トラブルの解決に取り組んでいる。

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