最終更新日:2022年1月23日
1 不貞はなぜバレるのか
離婚トラブルのご相談を数多くお受けしていると、配偶者に不貞がバレてしまう理由にはいくつかのパターンがあることが分かります。
この記事では、不貞がバレてしまう典型的なパターンについて解説します。
2 なぜ配偶者が不貞を疑うのか
当たり前の話ですが、配偶者が不貞の調査をしようと考えるのは、不貞を疑っているからです。
不貞を疑われていなければ、そもそも調査をされることもありません。
では、不貞を疑われる原因としてはどのようなことが考えられるでしょうか?
これは、ひとことで言えば、「日常生活での行動に変化が生じた場合」です。
一例を挙げますと、①急に出張が増えた、②急に残業が増えた、③スマートフォンを常に手に持ち操作している、④スマートフォンのパスコードを変えた、④衣服などの趣味嗜好が変わった、などの場合です。
些細な変化であっても、一度疑いをもたれると、不貞の調査をされるリスクが高まります。
3 メール・LINEによる不貞の発覚
配偶者に不貞がバレる原因の中で最も典型的なのは、不貞相手と交わしたメールやLINEの履歴です。
夫婦間では、スマートフォンのパスコードを互いに知っていることも多ため、配偶者のスマートフォンのロックを解除し、メールやLINEのデータを閲覧することがあり得ます。
不貞相手とのやり取りは親密な内容であることが多く、不貞関係にあることが簡単に察知されてしまいます。
また、メールやLINEのやり取りは、証拠化することが容易です。メールであればメッセージ画面を写真撮影することによって証拠化できますし、LINEであればメッセージをすべてテキストデータにして証拠化することもできます。
実際に不貞事件を扱う場合、最もよく提出される証拠はメールやLINEのやり取りです。
4 探偵・興信所の調査による不貞の発覚
探偵・興信所の調査によって不貞がバレることもあります。
探偵・興信所への依頼には多額の費用がかかるため、メールやLINEに比べると証拠入手のハードルは高いのですが、きちんと作成された調査報告書の証拠価値は高く、一旦証拠を確保されてしまうと言い逃れをすることが難しくなります。
5 自力での尾行
探偵・興信所へ調査依頼ではなく、配偶者が自力で尾行をすることによって不貞が発覚することもあります。
自力での尾行なので労力はかかりますが、調査費用コストを節約できるため、割とよく目にする手法です。
探偵・興信所といったプロの手法に比べると調査方法が粗いこともありますが、尾行状況をきちんと写真におさめている場合には有力な証拠となります。
6 GPS(位置情報)による不貞の発覚
不貞を疑った配偶者が、他方配偶者のGPS情報を追跡し、その情報から不貞が発覚することがあります。
GPS追跡装置は市販されているので、その気になれば比較的容易にGPS情報を調査することができてしまいます。
また、スマートフォンには、自身のGPS情報を第三者と共有する設定が存在するため、知らない間にスマートフォンのGPS情報を取得されているといったことも起こり得ます。
GPS情報がラブホテルなどを指している場合、その情報自体が不貞の有力な証拠となります。
また、GPS情報によって不貞相手の住所等が察知されることもあり得ます。
記事投稿者プロフィール
下大澤 優 弁護士 仙台弁護士会所属 登録番号49627
専門分野:離婚事件、男女関係事件
経歴:静岡県出身。中央大学法学部法律学科、東北大学法科大学院を経て、平成26年1月に弁護士登録。仙台市内の法律事務所での勤務を経て、平成28年1月、仙台市内に定禅寺通り法律事務所を開設し、現在に至ります。主に離婚事件・男女問題トラブルの解決に取り組んでおります。