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18歳成年となることが養育費の終期に影響するか

最終更新日:2022年3月19日

1 はじめに

令和4年(2022年)4月1日より、成年年齢に関する民法改正が施行されます。
これまで成年年齢は20歳とされていましたが、令和4年(2022年)4月1日からは成年年齢が「18歳」とされるのです。

では、民法の成年年齢改正に伴い、養育費の終期も影響を受けるのでしょうか?
現状、養育費の終期については、「20歳」がひとつの目安とされております。これは、改正前民法の成年年齢に合わせたものであると考えられます。
そうすると、成年年齢の改正に伴い、養育費の終期も「18歳」が基準になるのではないか、という問題が生じるわけです。

2 成年年齢の改正が養育費の終期に影響するか

民法の成年年齢改正が養育費の終期に影響するかを考えるにあたっては、裁判所の見解を検討することが重要です。

この点について参考となるのは、「養育費・婚姻費用の算定に関する実証的研究」(司法研修所編集・法曹会発行)という書籍です。
この書籍は、令和元年(2019年)に婚姻費用・養育費算定表を改定するにあたり、裁判官の研究結果をまとめたものです。
この書籍では、民法の成年年齢改正が養育費の終期に及ぼす影響について触れられています。

上記書籍では、「一般的に、18歳となった時点で子が経済的に自立しているという実情にはなく、一般的、社会的に18歳となった時点で子に経済的自立を期待すべき実情にもないから、養育費の終期を成年年齢の引下げと連動させて一律に18歳とすべき事情は認め難い。」と結論付けられています。

このことからしますと、民法の成年年齢改正後も、家庭裁判所の実務としては、これまでどおり「20歳」を養育費の終期の基準と扱うことになるでしょう。

3 そもそも養育費の終期はケースバイケース

そもそもの話ですが、養育費の終期を20歳とするか18歳とするかは、一般的な目安です。
すべての事案で一律に養育費の終期を決めることは適切ではありません。
子どもが高校を卒業して働き始める場合は、成年年齢の改正にかかわらず、18歳を養育費の終期とすることも十分あり得るでしょう。
他方で、子どもが大学等に進学する場合、20歳を超えても養育費を分担する必要性が認められることもあり得ます。

民法の成年年齢改正という事情を重視しすぎると、本質を見誤ってしまうことになります。
養育費は、「未成熟な子どものために親が負担すべき費用」なのですから、成年年齢が何歳かという事情よりも、子どもが未成熟であるか否かという事情の方が大事です。

民法の成年年齢という事情にとらわれるのではなく、事案ごとに養育費分担の必要性を検討することが適切な解決につながるといえるでしょう。

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記事投稿者プロフィール

下大澤 優 弁護士 仙台弁護士会所属 登録番号49627

専門分野:離婚事件、男女関係事件

経歴:静岡県出身。中央大学法学部法律学科、東北大学法科大学院を経て、平成26年1月に弁護士登録。仙台市内の法律事務所での勤務を経て、平成28年1月、仙台市内に定禅寺通り法律事務所を開設し、現在に至る。主に離婚事件・男女問題トラブルの解決に取り組んでいる。

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