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大学等の学費負担を定める際の注意点

最終更新日:2022年6月5日

1 はじめに

養育費を取り決める場合、月々の基本となる養育費に加えて、子どもの学費等の分担方法を取り決めることができます。
学費等の分担方法に関しては、別記事にて詳しく解説したとおりです(以下のリンクをご覧ください)。

子どもの大学学費などをどのように負担すべきか

ただ、学費等の分担方法を取り決めたにもかかわらず、相手方がきちんと支払いをしてくれない場合もあります。
この場合、最終的には、強制執行によって学費等を回収することも考えなければなりません。
この記事では、将来の強制執行を想定した場合に、学費等の分担方法をどのように取り決めるべきかについて解説いたします。

2 強制執行とは何か

まず、そもそも強制執行とは何か、ということについて簡単に解説いたします。

強制執行とは、判決等(離婚調停や公正証書で約束した支払も含まれます)によって確定された支払義務が履行されない場合に、相手方の財産を差し押さえ、支払を強制する制度です。
例えば、離婚調停によって養育費を取り決めた場合、養育費支払義務者が支払を怠ると、義務者の預金や給与を差し押さえ、未払分を強制的に回収することができます。

学費等の分担を取り決めたにもかかわらず支払いがされない場合も、最終的には強制執行による回収を考えることになります。

3 学費等の分担方法取り決めの注意点

将来の強制執行を想定する場合、学費等の分担方法の取り決めには注意が必要です。

例えば、「学費等は折半して負担する」といった取り決めをした場合、不払いがあったとしても即時に強制執行を申し立てることはできません。
これはなぜかというと、学費等の分担額がいくらになるのかが不明確だからです。

強制執行をする際は、給付を求める対象が明確でなければなりません。
単に学費等の分担割合だけを合意しただけですと、「具体的な分担額がいくらになるのか」を把握できず、即時に強制執行をすることができなくなるのです。
この場合には、改めて裁判や調停を経て、具体的な学費分担額を確定させなければなりません。

不払いがあった際に即時に強制執行を申し立てるためには、学費等の分担額を明確にする必要があります
例えば、「学費等のうち◯◯円を支払う」という具合に、金額を特定することが適切です。
このように金額を特定しておけば、不払いがあった際に速やかに強制執行を申し立てることができます。

4 分担額を具体的に取り決めることのメリット・デメリット

以上のとおり、将来の強制執行を見据えた場合、学費等の分担額を具体的に取り決めることが必要となります。
ただ、このような取り決め方法には、スムーズな強制執行が可能となるメリットがありますが、デメリットもあります。

学費等の分担額を具体的に取り決めるデメリットは、予想外の支出に対応しづらいことです。
例えば、学費等の分担額を具体的に決めた後、想定よりも多額の学費が必要となることもあり得ます。
この場合、実際に必要となる学費に比べ、相手方に分担してもらうことのできる学費が少額になってしまうことになります。

また、子どもがまだ幼く、将来の進学が予想できない場合、そもそも学費等の分担方法を具体的に取り決めること自体が難しくなります
大学に進学するか否か、進学するとして公立か私立か、といった計画が立たない場合、将来どの程度の学費が必要となるかを把握することはできません。
この場合には、学費等の分担額を特定することはできず、分担割合だけを決めることが限度になってしまいます。

5 まとめ

以上のとおり、学費等の分担を取り決めるにあたっては、取り決め時点での進学状況や、将来の強制執行の可能性を踏まえ、どのような取り決め方法がベストかを慎重に考えなければなりません。

将来、思わぬ不利益を被らないよう、弁護士に相談の上、最適な取り決め方法を検討することをお勧めいたします。

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記事投稿者プロフィール

下大澤 優 弁護士 仙台弁護士会所属 登録番号49627

専門分野:離婚事件、男女関係事件

経歴:静岡県出身。中央大学法学部法律学科、東北大学法科大学院を経て、平成26年1月に弁護士登録。仙台市内の法律事務所での勤務を経て、平成28年1月、仙台市内に定禅寺通り法律事務所を開設し、現在に至る。主に離婚事件・男女問題トラブルの解決に取り組んでいる。

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