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再婚をした場合に養育費を減額することはできる?

最終更新日:2022年7月16日

1 はじめに

 養育費を取り決めた後、養育費を支払う側(以下「義務者」とします)、または養育費を受け取る側(以下「権利者」といいます)が再婚をすることがあります。
 権利者または義務者が再婚をした場合、それまでの家族関係に変化が生じるわけですから、一度取り決めた養育費の額にも影響が生じるのではないかという疑問が浮かびます。

 この記事では、養育費を取り決めた後に権利者または義務者が再婚をした場合に、養育費にどのような影響が生じるのかを解説いたします。

2 そもそも養育費の額を変更することはできるの?

 前提として、「そもそも一度取り決めた養育費の額を変更することはできるの?」という疑問が浮かぶ方もいらっしゃるかと思います。

 この点については、「養育費を取り決めた時点では予想し得ない事情の変更が生じた場合、養育費の額を変更することはできる」という解釈が一般的です。
 養育費は、将来の長い間に渡って支払うものですから、将来の事情変更によって金額を見直すことはあり得るわけです。

3 再婚という事情は養育費額に影響する?

 それでは、権利者または義務者が再婚をした場合、養育費を減額すべき事情となるのでしょうか?

 権利者が再婚をした場合、再婚相手が得る収入が家計に繰り入れられるため、その分養育費を減額すべきといえそうです。
 また、義務者が再婚をした場合、再婚相手を養う必要があるのだから、その分養育費を減額すべきといえそうです。
 直感的に考えると、再婚という事情によって養育費は減額されるべきとも思えます。

 しかし、一般的には、「再婚という事情だけで、直ちに養育費を減額すべきとまではいえない」と考えられています。
 以下、権利者が再婚した場合と義務者が再婚した場合に分けて説明します。

 まず権利者が再婚した場合ですが、ただ単に再婚をしただけでは、「再婚相手と子どもとの親子関係」は発生しません。
 再婚相手と子どもとの親子関係が発生するためには「養子縁組」の手続が必要です。
 単に再婚しただけでは、再婚相手が子どもに対し扶養義務を負うことはないため、再婚相手の収入を理由に養育費を減額する妥当性を認め難いのです。

 次に義務者が再婚した場合です。
 再婚相手が収入を得ている場合、再婚相手は自身の収入で自立することができるため、「再婚相手を扶養する分、養育費を減額する必要がある」とは言い難くなります。この場合、再婚を理由に養育費の減額を求めることは難しくなります。
 他方、義務者の再婚相手が無収入であった場合、夫婦間の扶養義務に基づき、義務者は再婚相手を扶養すべき義務を負います。
 そうすると、無収入の再婚相手を扶養すべき分、子どもに対し支払うことのできる養育費は減少しそうです。
 しかし、この問題を考えるにあたっては、「再婚相手が無収入である理由」を掘り下げなければなりません。
 再婚相手が、特に理由もなく無収入の状態にとどまっている場合、「再婚相手が本来一定程度の収入を得ることができる状態である」とされ、養育費の減額が認められないこともあります。

 以上のとおり、再婚という事情だけで安易に養育費の減額ができると期待することは適切ではありません。

4 養育費の減額が認められる可能性が高まる事情とは?

 養育費の減額が認められる可能性が高まるのは、次の場合です。

 ①権利者が再婚し、再婚相手と子どもが養子縁組をした場合
 再婚相手と子どもが養子縁組をした場合、再婚相手は子どもに対し、第一次的な扶養義務を負うことになります。
 再婚相手の収入によって子どもを養育費することができる場合、義務者が負うべき養育費が免除されることもあり得ます。

 ②義務者が再婚し、再婚相手との間に子どもが生まれた場合
 義務者と再婚相手との間に子どもが生まれると、義務者は、生まれた子どもに対し扶養義務を負います。
 そうすると、新たに生まれた子どもを扶養するためにお金がかかるわけですから、権利者との子どもに対し配分できる養育費は減少することになります。

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記事投稿者プロフィール

下大澤 優 弁護士 仙台弁護士会所属 登録番号49627

専門分野:離婚事件、男女関係事件

経歴:静岡県出身。中央大学法学部法律学科、東北大学法科大学院を経て、平成26年1月に弁護士登録。仙台市内の法律事務所での勤務を経て、平成28年1月、仙台市内に定禅寺通り法律事務所を開設し、現在に至る。主に離婚事件・男女問題トラブルの解決に取り組んでいる。

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